美容の実力 女性の薄毛

【薄毛】

ひと昔前まで薄毛(いわゆる脱毛)は更年期の女性だけの問題と限られていた。しかし最近、更年期前の女性で薄毛(脱毛)に悩む人が多い。

太く硬い毛が細く軟らかい毛に変わり、毛の成長期が短くなり休止期が長くなるため薄毛になるといわれている。

頭髪が薄くなる要因としては次が挙げられる。


①ホルモンの低下

女性にとって男性ホルモンが過剰になると顔や四肢の体毛が目立つようになるが、逆に頭髪が薄くなることがある。このような人は女性ホルモン作用をもつ物質をとることで男性ホルモンを抑える働きにより、頭髪が増える場合がある。

一方、閉経や両側卵巣摘除でエストロゲンと男性ホルモンがともに低下すると、頭髪が薄くなることがある。


女性の頭髪の維持には、一定レベルのホルモンが必要なのである。前頭部から頭頂部にかけての髪を抜けにくくするのは女性ホルモンであり、側頭と後頭部の髪は甲状腺ホルモンの影響を受けている。もうひとつ髪の毛の色と光沢のよさは甲状腺ホルモンのためである。



②栄養素の不足

毛の成分はタンパク質である。しかし薄毛に悩む女性を採血すると血液中の亜鉛と鉄、ビタミンDが不足していることが多い。

栄養療法では初期段階にまず亜鉛、鉄、ビタミンDの栄養素を積極的にとり、中途段階から髪に栄養素を運ぶタンパク質をとり入れるとより効果的な育毛が期待できる。


頭髪が薄くなるのは毛母細胞(毛をつくる細胞)の働きが弱くなるからである。亜鉛は毛母細胞の分裂を促して髪の毛を伸ばすのに必要不可欠な栄養素である。


《亜鉛を多く含む食品》 牡蠣、タラバガニ、ウナギのかば焼き、牛もも肉、帆立、シジミ、高野豆腐、アーモンドなど

※植物性食品に多い食物繊維やフィチン酸、レトルト食品やファストフードなどの加工食品に添加されているポリリン酸は亜鉛の吸収を妨げるため食べ過ぎには注意が必要である。


コラーゲンが不足すると脱毛が顕著にみられることはよく知られているが、体内でコラーゲン合成を促すのが鉄である。月経のある女性、妊産婦は鉄が損失されやすいので、必要量が大きくなる。


《鉄を多く含む食品》 レバー、アサリ、カツオ、がんもどき、菜の花、小松菜、ほうれん草、ひじきなど

※植物性食品に含まれている非ヘム鉄はビタミンCと一緒にとると吸収がよくなる。


ビタミンDは頭皮の健康に深く関わっている。頭皮の免疫力を維持する働きがあるため、カラー剤や外用剤によるカブレや赤み、抜け毛を防いている。それだけではなく、髪の毛の伸びがよくしたり一本一本の毛を太くする働きをサポートしている。


《ビタミンDを多く含む食品》 しらす干し、いくら、鮭、きくらげ、まいたけ、干ししいたけ、卵など

※ビタミンDは脂溶性なので同時に脂肪を含む食品や油を使うと吸収が高まる。



③血行不足

頭皮は皮膚と同じように毛細血管ですみずみまで栄養が行き渡っている。そのため血液の流れが悪くなると毛母細胞に栄養が届けられなくなり、毛をつくる力は低下する。


血行不良による薄毛の原因のひとつに、ストレスが挙げられる。ストレスにより緊張状態が続くと、交感神経が優位になって頭皮の毛細血管は細くなり髪が育たなくなる。

また髪の発毛に必要な亜鉛やビタミンDはストレス要因で消耗されやすい。

ガムの咀嚼習慣は脳だけでなく頭皮の血流が増える効果があり、頭頂部の髪が太くなることがわかっている。





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