エネルギーを吸収する 春の過ごし方

【気候と身体の変化について】

気温が上がり温かくなる春はエネルギー(気)が旺盛になり、草木が芽吹く季節である。

整体観念ではエネルギー(気)は東方から吹き、温かい春風にのって冬に寒く固くなっていた人間のからだは柔らかくなり温まっていくとされている。さらに心もからだも伸びやかに成長しはじめ、「何かをはじめたい」と思う心が芽生えやすくなる。このことから自然との統一性を深く求めて生きているといえる。


東洋医学の理論における春は、五臓の「肝」と関連性があるとされている。その主な生理的機能は以下になる。

①精神、情緒の安定を維持する。②血液循環を正常に保つ。③血液量を調節する。④水の代謝を順調に行う。⑤消化吸収を促進する。⑥女性の排卵、月経を正常に保つ。


エネルギーの盛んな春の季節になると「肝」のエネルギーも盛んになりやすくなる。

「肝」の働きのよいときは、集中力が高く分析力に長け思慮明晰であることが認められている。一方「肝」の働きが盛んになりすぎると、自律神経が乱れ、怒(イライラする)の感情に傾きやすいことがわかっている。その症状は目が血走ったように赤くなったり、頭痛、めまい、不眠、アレルギーなどがある。




【春の養生ポイント】

春の養生の基本原則は身体のエネルギー(気)を保ち調節することである。

生活の変化の多い春は、精神的なストレスをためやすくなる。このことは長期の交感神経の興奮状態を招くため、「肝」を傷めることになる。吐く息を意識してゆっくりと深呼吸すると、副交感神経を刺激して不安や緊張、疲労を緩和する働きがあることがわかっている。手軽にできる養生法としておすすめである。


「肝」は木のように伸びやかさを好み抑鬱を嫌う性質をもつといわれている。

朝は早く起きのんびり戸外を散歩しながら、朝日を浴びて新鮮なエネルギー(気)をたっぷりと吸収することが大切になる。心中の意欲をおこし伸び伸びと成長させて押さえつけないようにするとよいと考えられている。さらにどんどん行動して発散させると効果を期待できる。






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